巡り巡ってまた巡る。 [研究]

1週間程前に今いる大学で一番数学使う教授の所へ行って論文のアドバイザーになってもらう許可を貰ってきました。(ついでに博士課程への推薦状の約束も)

トピックについて色々と考えていたのですが、その時に話して色々と腹を括って鮭の養殖関係にする事にしました。

具体的に言うと、
サーモンファーミングにおける生産量に周期性があるのか?
っていうトピックです。

ロジック自体はとても簡単で、
ある年に置いて生産性が一時的に上昇して利益が向上すると(例えば適度な水温の上昇とか)、サーモンファーマーにとっての期待利益が上昇するので多くの稚魚を生簀の中に投入することになる。

その結果1年半〜2年後に多くのサーモンが市場に出回ることになり、供給の増加による価格低下が発生する。
そして、価格低下による利益低下を受けて今度は稚魚の量を減らすことになり、それが1年半〜2年後の供給減による価格上昇を引き起こす事になる。

そしてそれによって利益が上昇して稚魚を増やして。。。。

というお話なんでございますよ。
シンプルなモデルで考えると上の様に永遠と周期し続ける訳なんだけれども、実際にはどうなんでしょうね?というのが論文で研究する部分です。

アプローチとしては、もう少し複雑なモデルを組んで(例えば餌の値段や収穫コストや収穫時期を考慮したり)、関係ありそうな変数を見つる事。時系列分析を利用して、2年前の利益と今の供給&値段に相関があるかを調べる事。の二つが考えられるので、それらを実行して行こうかと思います。

まぁ教授には「そんなに簡単な話ではないけれどもねはっはっはっは」と笑われたので気合いを入れて行こうかと。


今の所ぶち当たっているのがデータで、手に入らないんスよ。
サーモンの取引量とか値段は手に入ったのだけれども、月ごとの利益が手に入らない。昨日読んだ論文にMarine Harvestの月ごとの利益データが使われていたので、そのデータを貰えれば良いのだけれども果たしてどーなる?

ちなみにサーモン市場の分析では月ごとデータが使われる事は殆どなく、研究対象も需要側ばかりだったので(経済学が盛んな国が消費側ばかりだったのが理由っぽい)、多分この研究はまだ誰もやってないっぽいです。(少なくとも自分で調べた限りでは。)



で、論文を何本か読んでみた感想なんだけれども、普通の経済学で使われている分析手法がサーモン市場にそのまま使われている感じで、しかも今まで誰も分析してこなかったおかげで比較的簡単な分析手法だけでもまだまだやれそうな事がいっぱいあるのがいい感じでした。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

rent maximizationすすんだこと ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。