卒業しました [NHH]

えーなんか最後の記事が移転というのはなんか寂しいので、卒業の記事でこのブログを締めたいと思います。

2週間前に卒業論文を提出して、その次の日に卒業式へ参加して来ました。

「長い。」と一言で表してしまうのにはとても長い2年間でした。

一応世界のトップ校で教育を受け、その知識を生かして実際の政策を動かすような研究に携わる事ができたことはとても幸運だったと思います。

まぁ万事が全部うまく行った2年間ではなかったです。

自分の立てた目標を達成できなかったし、

色々なもの(特に人間関係)を失ってしまいました。

色々やらかした2年間でもあったと思います。

まぁ間違いなく学位にはなくなった分だけの価値は無いわけですが、

これからその埋め合わせを手に入れたものでしてゆかないといけないわけです。たぶん。

何が手に入ったのかな?って考えると結構難しい・・・

データ分析できるようになって、コテコテに数学の入った論文とかも普通に英語で読めるのは今後の人生をかなり豊かにするだろうなと思います。

でも他にこれといって成長した気がしない・・・かな?

頑張って捻って出すならば、

「他人と自分に対するフェアさ」

みたいなものは身についた気がします。

自己や周りの人を主観でなく客観的な指標(それこそKPIみたいなもの)で見てみようと考えるのはとてもいい事だなと思います。



うーん。

ちなみに卒業式はこんなかんじでした。

grad.jpg

スーツの人がいたり、ノルウェーの民族衣装をきている人がいたり、それぞれ。

ディプロマもらったら後はしこたま大学が用意したワイン(無料)を飲んでパーティー。

grad2.jpg

ワインとディプロマでご満悦の様子。

まぁ実は今学期で卒業しない可能性もあるのですが、ひとまず卒業と言うことでこのブログを締めたいと思います。

ちなみに新しいブログはこっちで書いています。

http://www.housecat442.com/


今後僕がどんなキャリアを形成していくかはまったくもって解りません。

ただ、

プログラミングとDBがある程度出来て、

統計分析がある程度出来て強い興味があって、

英語が研究者レベルで喋れて、

経済と経営も知識レベルではある程度ある。

これらの要素を出来るだけ生かして行きたいと思ってます。
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Optimal Depletion of Oil [NHH]

まぁテストも終わって実家でぐだぐだしてるんですが、勉強した事を忘れない様にちょっと思い出し記事を。

石油の生産が一体どのような段階を踏んで行くか?というお話。


石油生産には大まかに3つのステージがある。

optimal depletion.JPG

1.初期
この時期は石油会社がプラントの増産を行い、生産量が増加して行く。
生産量には上限が存在する。油田の採掘可能エリアは円の形になっており、油田は限定された面積を有している。採掘エリアを被せてしまえば、トータルで採掘できる原油の量は減ってしまう。
よってある一定数よりも生産量が増えることはない。

2.中期
この時期は生産量が上限に達し、生産量が横ばいになる。

3.終了期
この時期は二つの理由により生産量が低下してゆく
1. 油田の圧力が低下
2. 中期において圧力低下を懸念して水を注入した為にガスが発生し、生産した原油の中にそれが混入し、1バレル採取したと思ってもガスを抜いてみると原油はその半分しかないといった様な状況になる。
(ちなみにここで水を注入しなければ1による生産量の低下がより顕著になる)


この時の生産量の低下は以下の二つの仮定から非線形的な物が想定される。
仮定1)生産量は油田の圧力に比例する。K1はパラメーター。
k1.JPG

仮定2)圧力は時間が経つにつれて減少する。また、その減少は生産量に比例する。
k2.JPG

qを時間tで微分する。
kf.JPG


よって生産量は一定の比率kで減少する。
もしkが10%で生産量が100であれば
100
90
81
72.9



と減って行きその減少は非線形の形となります。

まぁ問題はこのモデルが現実と整合しているのか?という事。
optimal depletion.JPG
real deple<strong></strong>tion.JPG

んーどうでしょう?当たらずとも遠からず・・・ってところでしょうか?
幾つかのケースにおいてはほぼモデル通りといえますが、Ekofisk(ノルウェーの油田)なんかではちょっと違うパターンが見られる感じです。


・閉鎖問題
生産量が低下すると、油田の収入も減少して行き、結果としてある一時点に置いて売り上げよりも費用が高くなる。この時点で石油会社は油田の閉鎖を考慮に入れます。

なぜ“決定”せずにただ“考慮”するだけなのか?それには二つの理由があって

1.閉鎖にはコストが掛かる為。
将来におけるコストは利子率で割り引くことが可能な為に、閉鎖コストを今支払うよりも、生産を続けて後でコストを支払う方が安く上がる可能性がある。
(イメージとしてはコストを今支払わずに銀行に預ければ利子分だけ費用も減るという感じ)

b>be^-rt

この線で行くと、閉鎖コストが高い環境にある油田においてはその生産はより長く続く事になる。


2. 原油価格は一定ではなく変動しているため。
もし将来において価格の上昇を望めるのであれば、将来の生産で利益を得ることができる。よって閉鎖を延期して生産を継続する事に合理性が発生する。

これらの理由により、油田の継続期間はモデル推定よりも長いものとなる。


・埋蔵量の増加
多くの油田において、地質学的な再調査と技術進歩による埋蔵量の増加が見られる。
生産前に埋蔵量を推測するのは難しい(=精度を上げようとすると高い)。そして、生産開始時の技術よりも高い技術は調査においても発見においても埋蔵量の増加に貢献する。

Ekofiskはこの理由によって埋蔵量と生産が増加した典型的な例で、
1983年に想定された予想増加埋蔵量は192 million Sm^2だったが、2011年現在では549 million Sm^3となっている。


この事実の素晴らしい点は、ほぼすべてのプロジェクトにおいて石油は思ったよりも多く生産されるという事だと思う。モデルの説明が大きく外れてしまうことは確かに学問としては憂慮すべきことかも知れない。
けれども、実際の埋蔵量が必ず予想値の上を行くのであれば、実務上の問題は何も無い。

むしろここから推測するに、僕らは僕らが思っている異常に石油を持っているんじゃないだろうか?
多くの油田開発は推測の時点で黒字でなければ生産がされない筈だ。しかしながらその推測の多くは実際の生産可能量よりも下の推測を出している。で、あれば。この予測の下方バイアスによって開発されていない油田はまだまだ多く存在しているのではないだろうか?
若しくは不確実性を考慮に入れたモデルを組んで多数のそういった油田に投資をすれば、そのようなストリッパーウェル(コストと売上ががギリギリの油田のこと)においても安定して利益を上げられるんじゃないだろうか?


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1学期目が終わって。 [NHH]

お久しぶりです。

結構長い間日記書いてなかったみたいです。

昨日やっと長い試験期間を終えて、今日から冬休みです。

勉強しながら幾つか反省点が会ったのでちょっとその辺を日記にしとこうかと。

1、長期的な計画をして勉強しなかった。
10月は全部モデルの作成と計算に追われてたからしょうがないとしても、ちょっと普段の勉強の気の抜け方が酷かったかなと。
まぁ他の学生よりはやってるのだけれども、自分の目指してる物と今の自分の理解を考えればもうちょっと勉強にがっつかないと駄目ですね。
結局勉強は殆ど試験期間にしわ寄せとして行ってしまっていたので、来期はそうならないようにして行きたいです。まぁ早い話が普段から図書館にこもって勉強しますと。。。

2、モチベーションの低下を押さえる工夫をもっとする。
早い話が私生活でもうちょっと楽しみがないとこの先やって行けないなという事。
勉強してる事は楽しいのだけれども、自分の持てる時間全部それにつぎ込んだ所で大して効率が良くないので、ちゃんとリラックス出来る時間と場所を持ちましょう。
まぁフェンシングと大学院内での人間関係にもうちょっと(そして出来るだけ計画的に)時間を使って行きたい。

3、もう流されない
もう流されてクラブへ行くのは止める。
それだけw

4、そろそろ論文の準備を
結局どのへんに本当に興味があるのかをちゃんと考えないといかんよね。
今期の範囲で行けば、
最適化とモデリング
オペレーションズリサーチ
計量経済学
資源経済学
が面白かった。
全部出来ちゃったりしないのかな?w

5、英語やばくね?
自分の文章がなんかとても素朴に思える。
頭の中身空っぽにして喋った時に出てくる構文がしょぼいのなんの。
少なくともノルウェー人位には英語を喋れれば良いなと思ってるのだけれども、まだまだ英語も勉強不足。
しかーし、英語そのものを勉強する暇はないので何かしらの副作用に期待するしかない。


まぁこの辺をうまく調整したいなと。

逆に良かった所はなんだろうね?

うーん。
自分自身のコントロールには割と成功してるなって思う。
自分のやりたい事とかをしっかり把握しながら毎日を過ごせてるかな?
効率はもうちょっとあれだけれど

あと粘り強くやってる
なんつーか。難しい問題観ても諦めずに良く粘るなぁと自分でも思う。
最近その辺が他の人に対する比較優位なんじゃないだろうかと考えたりも。




まーそんなかんじでさぁ
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記事の削除とお詫び [NHH]

10/13に投稿した記事に関して、表現が非常に不適切であるとの指摘を受けました。

自分で読み返してみたところ、全く持ってその通りであるとの理解をした為、本日を持って10/13日投稿の記事を削除しました。

もっと表現と論理に気を配り、建設的に議論の出来る記事を書けなかった事を非常に恥ずかしく思い、ここにお詫びを述べる次第であります。
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宿題のおはなし [NHH]

Petroleum Economicsで宿題が出ていて、昨日終わらせたのだけれども、一応回答内容を自分で確認したいので纏めてみます。

a) 与えられたファイルの中に入ってるアメリカの1950-^2006にかけてのGDP, Energy Useの成長率を計算しなさい。

えーまぁこれは簡単。
ln(GDPt+1)-ln(GDPt)
若しくは(GDPt+1 - GDPt)/GDPt


b) Energy Useを非説明変数とし、GDP growth rateとGDP/capital(一人当たりGDP)を説明変数として重回帰分析を行いその結果を説明しなさい。

GDP growth rateとGDP/capitalのそれぞれのベータ値は0.8と-0.000085.
つまり1%の経済成長には0.8%のエネルギー消費の成長が必要になる。
そしてGDP/capitalが1(1950年の値を100としている)増えた時エネルギー消費は0.0085%低下する。
この値は1950-2006年の成長を代入してみても1.93%しかエネルギー消費が減少しない事を意味しており、経済学的には殆ど意味がないと言える。(本当かな?とか思いつつかいたw)



c) 上のモデルに石油価格を追加してその結果を説明しなさい。

石油価格を追加した場合、GDP/capitalはt-testをパスできないので、それをのぞいたモデルを作成してその結果の説明をした。
GDP growth rate, Oil Priceのベータ値はそれぞれ0.7&-0.000537。
GDP成長1%にエネルギー消費が0.7%必要で、石油価格が$1上昇するとエネルギー消費は0.05
%程の低下を見せる。
このモデルから推定するに、1970位から起きていた石油ショックによる価格上昇はアメリカに置いて4.3%のエネルギー消費の低下をもたらした、つまりアメリカのエネルギーの中で石油は大きな割合を持っていると言える。
モデルの推定では1970-80までのエネルギー消費の成長率は、この期間のGDP成長率である3.3%に0.7を掛けた2.31%だが、実際には1.5%とモデルの推定値を下回る結果になっている。この事からアメリカが産業構造をシフトして経済成長がエネルギー消費をより要求しなくなったと言える。(多分w)

じゃぁエネルギー消費における石油の割合はどうなったんだろう?

ということで、1980以降のデータのみでモデルの重回帰分析を行うと、それぞれのベータ値は・・・
GDP growthが0.53 で、さっきのモデルである0.7に比べて低い。つまり石油ショックによる価格急騰がピークを越えた80年以降、アメリカは産業構造を転換したのだと(やっぱり多分w)言える。
Oil Priceが-0.004918 で、この値はさほど変化していない。つまりエネルギー消費は未だに石油の価格と大きな関連性を持っている事がわかる。よって、アメリカは脱石油したのではなく、経済成長に必要なエネルギー消費の上昇を押さえる事にある程度成功してはいるが、そのエネルギー生産の割合では未だに石油が大きな割合を占めていると言う事がわかる。



ふぅ。
どーでしょ?正直こんな宿題立教でやった事無いので、どの程度書けば良いのかとか、どのくらい検定結果気にすれば良いのか?とかわからないんですよね。
ただc)の回答はそれなりに良く書けたもとい、よく分析出来たんじゃないかな?と。
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