Dynamic Programming...ケーキのお話 [経済学]

Dynamic programmingをならったのでメモ。

基本的にはcontrol theoryと一緒で、最適化問題に時間軸を加えた時の解の求め方の一つです。

特徴としては、時間軸の最後からその時間に置ける最適解を関数として求め、それを一つ前の時間軸に代入してまた関数として解を求めるという作業を初期まで繰り返す事です。

結果的に全ての時点の解を関数として含んだ式が出来上がるので、そいつを最大化して解けば答えが出ると言うもの。

授業で習った例が珍しく素晴らしかったので画像として乗っけておきます。

ある人がケーキを2日で食べようと考えている。
効用を最大化出来る様な摂取計画は?という問題。

d(t)^(-1/2) がその人の効用関数。

d(t) :day tに置けるケーキの消費量
s(t) :day tに置けるケーキの残量
s(t+1) = s(t) - d(t) :明日のケーキ残量は、今日の残量から消費量を差し引いたもの

s(1) = 1 初日のケーキ量
T :ケーキを食べ尽くす日をTとする
s(T+1) = 0 : 食べ尽くした次の日の残量は当然0
s(3) = 0 2日で食べ尽くそうと考えているので当然3日目の残量は0

s(3) = s(2) - d(2) =0
d(2) = s(2)

とまぁこんな条件があると下の様に解けます。

cake programming.png




実はプログラミングを使って幾らかこういった問題を取り扱った事はあったのだけれども、ちゃんと数式で習うのは始めてだったので結構楽しかったです。

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深く深く [世間話]

むかーしむかし、僕が真面目にフェンシングをやっていた頃、これで何かを掴みたいと思っていた。

何かって何かと言うと、多分生きる土台みたいな物だったのかもしれない。

その為には結果が必要だという事を理解していたし、それなりの結果も持っていた。

でも、次第に努力が怠る様になり、真面目にフェンシングに向き合わなくなり結局は引退する事になる。

最後の3年間、勝てない事を理解しながら練習するのは本当に苦痛だった。

で、そこで理解した物というのは、進めば進む程それに深くのめり込めないといけないという事だった。

勝てば勝つ程、練習の質と量を増やして行き、四六時中それについて考えなければそれ以上勝てない。

君が得意な物で生きようとしたら、それをもっと得意にならないといけない。

コストが低いからと言う理由ではやっていけないのだ。



そして今も同じ事を味わっている。

自分の興味を追えば、僕はもっとそれについて考え、のめり込んで、もっと深い所へと入って行かないといけない。

思考の質を上げないといけないし、量も増やさなくちゃならない。

その為にはインプットの量も質も無くてはならない。

もしそれを怠れば、僕はフェンシングで味わった事と同じ事をもう1回味わう事になる。







とまぁこんな事を書くのにはきっかけがある訳なんですが、

今3つ大きな問題を抱えてまして、それらを1ヶ月くらいの期間で並列的に解決しないといけないんですね。

1. Dynamic Econometrics
2. Time Series Analysis
3. Optimal Control Theory

まぁこの3つなんですよ。
元々選択と集中が得意で、有り余る時間的資源を集中させて問題を一つ一つ解決してここまで来てる人間なので、やっぱり選択と集中なのかな?って思ってたんです。

けれども、この3つのトピックは全部時間軸を扱う話で、結局関連性があるみたいなんですね。

時間って言う次元の中にこの3つのトピックがあって、それらが地続きになっているのが見えたら多分理解が盤石な物になるという仮定が頭にあって、その絵をみたいわけなんですが。。。

難しいw

いつもの方法だと、取り敢えずどれか決め打ちしてそこを集中してやってみて、そこを軸にして他の分野の理解をして行くというパターンなんですが。

う〜ん。多分今回はそれじゃ駄目なんじゃないかな?と。勘ですけどw

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サーモンファームの蜘蛛 [研究]

えー3ヶ月くらい謎だった事がようやく解りまして、卒論の方が一歩進みました。

今回はcob-webモデルについて書きます。

この回
この回を読んでいる事を前提に話を進めます。

さて、9月の終わりからはや4ヶ月が経ちました。

10月入ってから年始まではひたすらにアシスタントやっていたので卒論は全く進まず、
年末年始に日本へ帰っていた間に考えて得たアイデアを元に今現在進めています。

でですね、このアイデアというのが大当たりしまして、一気に先が見えてきました。

現状はこんな感じです。

目標:salmon farmingの周期性を確認してそれをモデルで説明する。そしてそれが利益の周期と関係がある事を確認する。

現状;
1.サーモンの生産量に周期性がある事をほぼ確認(これは実は他の経済学者が見つけられなかった事。うへへ)

2.利益率にも周期性がある事を確認。

3,それらを市場の周期性を説明するモデル、cobweb modelで説明する。(今ここ)

1はちょっとまだ秘密で2は周知の事実となっているので、(twitterとかでつぶやいてるけどあれはクローズだしw)3について書きます。


まずは単純な需要曲線と供給曲線を想定します。
需要はある値から価格上昇によって低くなった購買量分だけ差し引いた物になります。
供給量は逆にある値に予想価格(P*)の上昇によって高くなった生産量分だけ足した物に誤差項εを足した物になります。
そして、予想価格は去年の価格と同じ値になると想定します。P_t-1 = P*

需要量と供給量は市場で均衡するので、それらは同量になります。S=D

cobweb1.png

もし誤差項εが常にゼロで、価格が常に一定ならば、long-termでの価格と供給量が求まります。

しかし、実際にはそれらはゼロでも一定でもありません。
よってSt=Dt の式からPtを求めることができます。(最後の式)


このPtの式を周期性の式に直します。
時系列分析のdifferential equationを解きます。
参考までに。


Applied Econometric Times Series (Wiley Series in Probability and Statistics)

Applied Econometric Times Series (Wiley Series in Probability and Statistics)

  • 作者: Walter Enders
  • 出版社/メーカー: Wiley
  • 発売日: 2009/11/02
  • メディア: ハードカバー




4steps
cobweb2.png

この4ステップは式の解き方なので、深い事考えない様にしましょう。(解の公式みたいな物です)

この4つ目で得た式が価格の周期性を表す式です。

ここでεが0で初期価格が長期の価格よりも低い値だと仮定します。

cobweb3.png


すると、a,b,β,γの値にもよるんですが、条件を揃えると価格に周期性が発生している事が解ります。

t=0では長期価格より低く、t=1では高くなり、t=2ではまた低くなり...それが続いて行く。

エクセルで適当な値を入れてsimulateしてみるとこんな感じになりました。

cycle test hane.png

ここで得たPtをStの式に代入すれば、供給の周期性が解ります。

と、言う感じの事を今やってます。



やってる本人はこれで供給ラグがちゃんと説明つくのかちょっと不安です。

なんかもう一歩踏み込んだ事しないとちゃんと説明出来るのかが微妙な気がする。
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Rと時系列分析1 [R]

卒論で時系列分析を使う事になり、おそらくRを使わないといけなくなるのでRのコードなんかを書いて行きます。
基本的に自分用のメモです。

取り敢えず元から入ってるデータを使って基本的な事をおさらい。
インストールはてきとうなサイトで落とせばおkです。

データの読み込み。と変数に名前をつける。
data(AirPassengers) AP=AirPassengers


変数の中身を表示。
AP


データの種類を表示。
class(AP)


[1] "ts"
と表示され、このデータが時系列データである事が解る。

指定した変数の記述統計を出す。
summary(AP) Min. 1st Qu. Median Mean 3rd Qu. Max. 104.0 180.0 265.5 280.3 360.5 622.0



データをグラフで表示。
plot(AP)

時系列データとして定義されているので、勝手に時間順でプロットしてくれる。


年間データに変換してプロット。y軸に名前をつける。
plot(aggregate(AP), ylab="Annual passengers/1000’s")



layout(1:2)でグラフを二つ並べる。 layout(横に並ぶ数:縦に並ぶ数) 多分w
layout(1:2) plot(aggregate(AP)); boxplot(AP ~ cycle(AP))





違うデータを読み込む。
wwwにデータのurlを定義して、それをread.tableというデータを読み込む関数に入れてる。
www = "http://www.massey.ac.nz/~pscowper/data/cbe.dat" cbe = read.table(www, header=T)



データの種類をチェック。
class(cbe)

結果はdata.frame
恐らくクロスセクションの事。。。かな?w


ts関数を使ってトレンドのデータを作成?
ts(1:120, start=c(1990, 1), end=c(1993, 8), freq=12) Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec 1990 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1991 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 1992 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 1993 37 38 39 40 41 42 43 44


データの中の3つの変数を月単位の時系列として定義。
elec.ts = ts(cbe[,3], start=1958, freq=12) beer.ts = ts(cbe[,2], start=1958, freq=12) choc.ts = ts(cbe[,1], start=1958, freq=12)


そしてプロット。
plot(cbind(elec.ts, beer.ts, choc.ts), main="Chocolate, Beer, and Electricity Production: 1958-1990")



二つの変数を1つの時系列データセットにまとめる。
ap.elec = ts.intersect(AP, elec.ts)



変数をデータセットから取り出して名前をつける。
そしてそれぞれのグラフにプロット。
> ap = ap.elec[,1]; elec = ap.elec[,2] > layout(1:2) > plot(ap, main="", ylab="Air passengers / 1000’s") > plot(elec, main="", ylab="Electricity production / MkWh")



x軸にAPの値を、y軸にelecの値を取ってscatter graphを作成。
plot(as.vector(ap), as.vector(elec), xlab="Air passengers / 1000’s", ylab="Electricity production / MWh")




apとelecで回帰分析。(結果に意味は無いけど、コードの例として)
norms.lmと分析に名前をつければ、summary関数で計算結果のsummaryを得られる。
これをしないと、coeffしか手に入らない。
norns.lm <- lm(ap ~ elec) summary(norns.lm)


因に意味が無い理由は、もしelecとapが上昇傾向ならば、その二つには相関が出る。
けれども、発電量と飛行機利用者に本質的な相関がある訳は無い。




取り敢えずこんな感じで。
続くのかな?w

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having a dynamics in static circumstances or maybe having a static condition in dynamic circumstances [世間話]

えっとね。だらだら思ってる事書いてるだけなので、特に読んでも楽しくないと思います。あしからず



何かに願書を出すとき、必ずwhyを突き詰めなければならない。

why?

なんで僕は経済学を好きなんだろう?

考えると自然とその問いはwhyからwhatへと移る。

経済学の何がそんなに面白いのだろう?

そしてその答えを僕はdynamicsにある事を見つける。

すると新たにwhyがまた出てくる。

多分何かの願書ではこのレベルの事に答える必要性は無いのだと思う。

けど、ちょっとした手がかりがあるかもしれないから考えてみた。


静的(static)とか動的(dynamic)とかって言葉を知る前から現実はdynamicな物だと思っていた。

周りを観る時には、現状ではなくて時間で変化した事を観るべきだと知っていた。

けれども、その考えを開けてみる相手がいなかったし多分同意も得られなかったと思う。

物事の捉え方に関して誰かに話を聞いてみても、大体は言葉遊びで自己矛盾を程度と価値観の違いで逃げる物ばかりだった。

初歩的な経済学と出会って理解したとき(単純なマクロモデルを理解するのに1年掛かったけどw)、モデルには逃げ場が無いという事と、そのモデルがデザインされた意図を達成していれば逃げる必要なんか無いという事を理解した。

ケイジアンモデルは国の経済の状況をシンプルに分析して、不況時にどうするか?とか、消費や投資や政府の予算がどのような影響を国の経済に与えるかと言う問いに良く答えることができた。

ただ、そのモデルは会計的な物に近く、最初のモデルということもあってstaticだった。

けどここにdynamicなモデルを知りたいと言う欲求があったかと言われると。。。どーなんだろ。


そしてアメリカへ交換留学した時に始めて経済成長モデルを習った。

でも、そのモデルの目的はsteady stateを見つける事であって、dynamicな流れの中にある一定の条件を持ったstaticな点を見つける事が目的だった。

あぁでも今思い返してみればdynamic equilibriumを扱ったのはこれが最初だったのかもしれない。

で、アメリカから帰って数ヶ月した所で福岡伸一の「生物と無生物の間」を読んだ。

多分今の興味はこの本に出会った事によって形成されている。

魚とかbioeconomic modelingとかに興味があるのは間違いなくこの本を読んだからだろう。

色々な事が書いてあったのだけれども、この本の中で二つの事に心を奪われたと思う。

1つは動的平行(dynamic equilibrium)のお話。生命は常に体を作っては自分で壊す事によって自身を保っているというのがその内容だったかと。
自分の体が動的に流れているのに、自分の存在は維持され続けている。その話がとても面白かった。

もう一つは鴨長明の方丈記の話。
方丈記の冒頭に
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
 よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。 」
とあり、鴨長明が如何に生命の本質を捉えていたかという事が書かれていた。

完全に妄想なのだけれども、鴨長明はこの世の本質が動的な物であると考えたのだけれども、
この時代にはモデリングなんて物は存在しなかったので、このような言葉で書き記したのだと思う。

同じ時期に落語の中で「急水不流月」というこれもまた動的な平衡を表す禅の言葉を聞いた。
川の流れは急であるが、そこに移る月は流れる事は無い。
という言葉で、「移り変わる環境や世の中でも、自分の意志は流れずにいたいね」といった意味だったと思う。

これらの話は僕の頭の中に「時として詩人や作家が理論的な本質をその才覚のみによって見つけ出す事がある」という事を焼き付けた。
そして、頭の中にメッセージを強く焼き付けるという点において言葉はモデルを遥かに凌ぐ威力がある事を学んだ。

落語を飽きずに聞いているのはこういった経験があるからなのかも。



まぁ古典とか落語とかにハマってる一方で衝撃的な記事を読んだ。
http://cruel.org/krugman/evolutej.html
ポールクルーグマンが進化理論と経済学について話している物の邦訳。

正直言って記事の意味の半分も理解していなかったと思う。
多分今でも8割くらいの理解だと思う。(読み直してないけどw)

けれども、僕に取って大事なメッセージは進化論と経済学のモデルはとても似通っていて、ある場面に置いては同じだと言えるという事だった。(もし遺伝子の目的がその複製の数を最大化させる事だったとするなら、そのモデルは経済学における効用最大化と指して変わりのない物になるだろうという事)

この記事は「時にモデルは一般性を持っていて、分野間の共通性を明らかにしてくれる」という大事な事を教えてくれた。そしてその一般性を見つける事がとても楽しいという事も。



別に言葉もモデルも卓越して上手ではないけれども、両方上手に使えたら如何に楽しいだろうかと考えるとわくわくするね。
多分経済学を、特にモデルに拘って勉強する理由と、ブログを続ける理由ってここにあるんだろうね。

then why?
the answer is... just because of the shape of my utility function.
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just 1 message is enough [研究]

日本からノルウェーに戻る当日の朝、ソファーで体を起こして親父が会社へ行く準備をしているのを眺めていたらoutlookがメールを受信を知らせる音がした。

メールを開けてみると差出人はグンナー教授。

去年終わったと思っていたアシスタントの仕事に追加が入り、ベルゲンに戻り次第研究室へ出頭しなさいとのお達しだった。

このメールはとても大きな意味を持っていた。
1, この2ヶ月の働きに関してグンナー教授は満足している。
2. 長期的なプランでこの研究に取り組む用意がある。

つまるところ、この研究に長期的に携われそうなのだ。

そして恐らくPhDにEnvironmental Corrective Taxのトピックで出願すれば普通に入れるという事も意味している。。。気がしている。

この2ヶ月間やっていた研究は、「どーすれば新車の平均km当たりCO2排出量を政府の指定した目標まで下げる事が出来るのか?」という物だった。

もし自然科学者に問えば彼らはきっと「より燃費の良いエンジンを開発すればよい」というだろう。

しかし、経済学者は価格の調整、言い換えれば購買者のインセンティブを利用してこの目標を達成しようと考える。
更にインセンティブを操作する際に社会費用が最も少なくなる物を選択したいとも考えている。

そこで出てくるツールはCorrective Taxというもの。
このケースで言えば二酸化炭素排出量に税金をかける。100g/kmの車は90g/kmの車よりも10g分だけ高い税金を支払わなければならない。と言った感じのもの。

つまり、排出が多い車がより高くなれば、少ない車へと消費が移って行くので平均の排出量は低下する。

平均が下がるとき、平均を計算するメカニズムの中では2つの事が起っている。
1.同じセグメント内で軽い物を買う様になる。例えばSUVで排出量が多いモデルを買うつもりだったけど税金が高いからSUVでも軽いのを買う事にする。
2.重いセグメントから軽いセグメントへと移り変わる。SUVが税金で高くなってしまったから、殆ど税金の掛からない軽自動車を買う。


ノルウェー政府は2008年から車の二酸化炭素排出に税金を掛けており、その税率は毎年上昇している。
そしてノルウェーの新車二酸化炭素排出量もまた年々下降している。

もし十分なデータを持っていればここではじめて統計分析が力を発揮する。

排出量に関係ありそうなデータに税率を入れて回帰分析してみれば良い。

そうすれば税率をどの程度上げれば目標を達成出来るかが解る。

しかし、現実では車の売り上げデータが2008年と2012年分しか手に入れる事は出来なかった。
実は新車を買うと登録するシステムがあるのだが、それに車の購入価格が含まれていなかった。結果4万種類もある車の価格を調べてマッチングさせなくてはならず、他の年は間に合わなかったのだ。

結局ちょっと別の手法を使ってそれぞれのセグメントの税金に対する売り上げ弾力性を調べた。(この部分はもうちょっと秘密。)



さて、読んで解る通り魚なんか全く関係ない(笑

そして今の所僕はこの研究も魚の研究も手放す気がない。

ので、こういった税金の影響の計算を魚も含むトピックでやってしまえば良いよね。という結論に至った訳です。

という事で、多分PhDはEnvironmental Corrective Tax in Fishery and Aquacultureとかって感じになるんじゃないですかね?

お腹減ったからスーパー行っておかし買ってこよう。
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無作為の罠

早い話、経験から物事を考える時には回帰に気をつけろという事。



ゲームにおいてのキャラクターの強さという物は一体どのように判断出来るのだろう?

そもそもキャラクターが強いという意味はどういう事なのだろう?

言葉で言ってしまえばこんな感じだ。

自分と相手のプレイヤースキルが同じで、他の環境が全て同じである時に、チームにより貢献出来る状態。

チームへの貢献は恐らく、ラストヒット・サポート・キル。

チームへの貢献関数は、w(L,S,K) とできる。

w(L,S,K) = aL + bS + cK^x

それぞれの量にそれぞれのパラメータを掛けたものの合計がチームへの貢献度になる。
キル数からチームへの貢献度はcK^xになる。x乗になっているのは、最初の数キルの重みと育ってからのキル数では1キルの意味合いが違うからだ。
当然最初のキルはより重要なので、xは1以下になる。

この関数を少し拡張して現実的な物にする。
変数Pとuをここに加える。Pはプレイヤースキルで、uは平均が0で分散がσのランダム変数。
uはこのモデルには含まれていない要素や偶然によって起る要素が含まれている。

W(L,S,K,P,u)=aL + bS + cK^x + dP + u

もしこのモデルがある程度の精度を持っているのだとすれば、w(L,S,K)がより大きいチャンピオンが強いという事になる。

さて、もし僕らがキャラの良し悪しを判断しようとする時、どの値を観測することができるのだろうか?それは

W(L,S,K,P,u) :主観的にチームへの貢献度が解る。
L :ラストヒット数
S :サポート数
K :キル数
P :主観的にプレイヤースキルは解る。

a,b,c,xはそれぞれを得た時に貰える金額と関係があると考えられるので(多分w)、知っている物とする。(しかしその解釈にはバイアスがあるかもしれない)

さて、ここで観測出来ないのはuだ。(そしてこのゲームを面白くしているのもこの変数だと思う)

そして困った事に、このゲームにおいて誤差項はLSKで産まれた差をひっくり返してしまう程に分散が大きい。
つまり、uに含まれる要素でチームへの貢献度が殆ど決まってしまう。


えっとですね。
ここまでで何を言いたいのかというと、
個人が観測出来る要素で強さの善し悪しは殆ど判断が不可能で、
主観的に強い弱いっておもっても、それは誤差項uによって生み出された結果である事が殆どなんでしょう。
という事なんですよおにーさん。

で、そこにはランダムによる罠があるんですよ。




回帰の罠についてちょっと例を出す。

さいころを二つ振り、出た目の合計を数えるとする。

もし今出た目の合計が10であったとすれば、次に出る目の合計はそれより下回る確率が高い。

つまり、前の結果を上回るか下回るかを考える時には、前の結果がその確率を左右する。

ローレンス・J・ピーターは1969年にこの事実から、

もし昇進後の能力がランダムで決まり、昇進する人が今現在の能力が高いという事で選ばれるのであれば、企業の効率は今の昇進方法では悪くなるばかりなのではないか?

というピーター仮説を立ち上げた。

昔にまとめた記事があるのでそっちも読んでみてください。
http://housecat442.blog.so-net.ne.jp/2011-05-04-1

そしてここにもう一つ別の確率的な事象を加える。

さいころを2つ振った後にコインを投げるとする。

これら二つは全く持って別の確率的な事象なので、相関はする事は無い。。。はず

しかし良くなった時に裏が出て悪くなった時に表が出れば、人はそこに相関を見てしまう。


まとめるかw

事象の認識をする時には、どのくらい不確実性が絡んでるのかを観る事。
で、不確実性が高い場合は結果の善し悪しに因果関係を付け足そうとしてもバイアスが掛かった答えしか出てこないから無意味。
もうちょっと統計的な考えを持ち込んで分析しないと本当の理由は解らない。
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明日。 [世間話]

明日の午後の便で日本へ帰ります。

3週間程の滞在です。

この一年間かなりの事を犠牲にしてやってきました。

そして疲れました。

多分自分がやりたい事へと繋がる道を、この色々と犠牲にした一年で何とか切り開けたと思います。

甘えようともしたし、

すがろうともしたし、

諦めようともしました。



でも今はちゃんと手が届きそうな場所にいます。

その反面、手が届かなくなった物も多いのだと思います。

そして僕は何が届かなくなったのかを明日からの三週間で思い知らされるのでしょう。

正直それに耐えられるか解んないです。結構帰るのが怖いです。

ふぅ。

そろそろ寝ますかね。

では皆さん。日本で会いましょう。
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∂H/∂q = (∂U/∂q - ∂c/∂q)*e^(-rt) - a=0 [経済学]

今から1年と4ヶ月程前にこのタイトルの数式と出会った。
∂H/∂q = (∂U/∂q - ∂c/∂q)*e^(-rt) - aq=0

そして僕は全く理解出来ずに、自信を喪失して資源経済学という授業をドロップした。

この数式は長期の時間に置ける効用の最大化問題を解く上で使われるハミルトニアンという物のFirst order conditionで、この数式を元に最適な投資量を解く。ちょっと難しい経済学では必須の式だ。

全く理解出来なかったその日に僕はこの数式を壁に張り、ドロップした後も毎日毎日これを理解しようと粘った。

そして一年経った今年の8月にも理解出来なかった。

いや、確実に前進はしていた。しかし、ハミルトニアンで作った条件をこの公式に変換する行程が解らなかったのだ。

さて、では今僕はこの式を理解しているのだろうか?

答えはノーだ。

僕は未だにどのような変換でラグランジアンからハミルトニアンへ移行しているのかが解らない。

しかし、もし教授が僕に「でも、これを使って色々な分析は出来るかい?」と聞けば、

答えはイエスだ。例えば以下の様な変換を行えば

∂a/∂t = -∂H/∂S = ∂C/∂S * e^(-rt)

∂a/∂t = -r*(∂U/∂q - ∂c/∂q)*e^(-rt) + (d/dt)*(∂U/∂q - ∂c/∂q)*e^(-rt) = ∂C/∂S * e^(-rt)

(d/dt)*(∂U/∂q - ∂c/∂q) = ∂C/∂S + r*(∂U/∂q - ∂c/∂q)

このような結果が得られる。
この結果がホテリングルールと呼ばれ、資源を1単位時間おいておく事によって増える収入は掘った物を銀行に貯金したことによって得られる利子の値と同等になる事を意味する。

様々なモデルで使えば様々な条件が得られる。

そして明日この授業の試験がある。

大学院生活で始めてでそして最大の挫折を味合わせてきた授業を明日終える。

もう勉強は散々にした。1年半も。この授業の為だけに数式とモデルを22ページ分も理解して覚えた。

ただ明日は頭の中にある事を4時間使って書くのみ。

さて、寝ましょう。

明日の試験が終わった時に悔いが残らない様に。

問題をしっかり読めます様に。
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デザイン [世間話]

「興味がある」

誰かの言うその一言に今までどれだけの時間を傾けて来た事だろうか。

勉強 英語 留学 就職 何故か良くわからないけれども皆この辺の事柄についてやたらとこの一言から会話を始めてくる。

大抵の場合、その興味のある事柄に対して曖昧な説明をした上に良くわからない専門用語でお茶を濁し、その事柄について他人に喋れた事に満足して帰って行く。

いつも喉まで出そうな言葉が幾つもある。

興味って何?

他の事柄と比較して言っているの?

他の事柄はどのくらい見て回ったの?

服屋で服を観る時、店に入って最初に見つけた服を手に取って、これが最高の服だとどうして決めつけられるのだろうか?

そしてその服を購入した人が数ヶ月後にその服を着ている事を観る事はまず無い。

俺はまだこの服を脱いだ人達に、何で服を脱いだのか?と聞いた事は無い。

そう聞く事にもその答えにもとても興味がある。ただ、そうする事には情熱が持てないからだ。

聞いた話によると皆人間関係を理由にするそうだ。まぁそれは良いや。

「興味がある」とはとても使いやすい言葉だ。

事柄に対して好意を見せることができて、尚かつリスクを取らなくて済むからだ。

もし興味を失っても誰も咎めない。自分の中にいる他人は自分を責めない。

つまり、興味なんてその程度の言葉でしかないし、皆そういう意図で使う言葉なのだろう。

もしこれが常識として皆に解られている事なのであれば、俺はとてもショックだ。

何でかと言うと俺がこの事実に気がついたのは今日の朝8時にベーコンと卵を炒めて醤油をかけた物をご飯と一緒に食べながら、今やっている研究につかうグラフを見ながら考え事をしている時だったからだ。

俺は一体どれだけの時間を無駄にして来たんだろう。

そうやって考えている内に、情熱とやらを持っている人をどのくらい知っているのかを考え始めた。

今知っている限りでは4人だけだ。

でも、幸運な事に好きな事を追いたければ興味では足りなくて、情熱とやらが必要だという事を知ってそうな人は結構いる。嬉しい限りだ。


ところで、デザインという言葉はとても魅力的だ。

何かをデザインする。

デザイナー。

何かを作っていると言う気がしてくる。

数年前までデザインという言葉が嫌いだった。

何故かと言うと、デザインが好きな奴が大体興味で動く奴らだったからだ。

空っぽに生きて、

体裁だけとりつくろって、

体裁だけを気にする人達で集まって認め合って、

デザインが好きで、

興味があると宣う。

自分の人生さえデザイン出来ない奴が何を言うのだろうか。

人間一度は何かをデザインする機会を得る。

それは間違いなく人生だろう。

デザインとは、意思を物に入れ込む行為だ。

デザインされた製品には意思と目的があり、伝えるものがある。

それをどう使うかは使用者次第だ。

人生の最初の部分をデザインするのは親だろう。

教育や環境を与え、製品としてのコアを作る。

そしてそれらの制約を受けて残りの部分を自分でデザインする。

スコップからバケツを作れない様に、最初のデザインは次の形をある程度決めてしまう。

しかし、その形は一定ではない。自分で新しい意思を入れれば、時間とともに形は変化する。

そして最後にはデザイン通りに機能する事が出来る。

人生をデザインするという事は、人生の方向を長期で決めるという事だ。

だから興味ではデザインは出来ない。

いや、興味でデザインした物は生き残れない。のかもしれない。

そこには情熱とやらが必要なんだろう。


もし自分に子供が産まれたら、その子の人生をデザインする事になるのだろう。

教育を決め、環境を決め、与える情報を決め、多くの事を決定してデザインして行かなければならない。

いや、デザインに従って決定して行く事になるのだろう。

もしそこにデザインが無く、無秩序な方向性が存在すれば後のデザインがし難い事になるだろう。

だから、その時の興味や親の見栄で子の人生をデザインしてはいけないと思う。
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